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イップスの克服法は間違っている〜克服したからわかる治療法〜

イップスって知ってますか?
ご覧になっているあなたはもうすでにお分かりですよね。
ここで少しだけウィキペディアを参考にして簡単におさらいをします。

イップス (yips) とは、
あらゆるスポーツで精神的な原因などにより動作に支障をきたし、
突然自分の思い通りのプレー(動作)が出来なくなること。
明確な治療法はなく、
克服は本人次第。克服に数年・数十年かかることも珍しくない。
よく行われる治療法には、
体が無意識に拒否反応を起こしている原因となる体験を理解して、
少しずつ成功体験にさせて自信を認識させる方法がある。

と、このようなことが書かれてある。

イップスはスポーツのジャンルは問わないが、
どちらかというと道具を用いて行うスポーツに多い傾向があると分析しました。
由来となったゴルフ、野球、テニス、バスケット、サッカーなどなど。
私は大学まで野球経験があるので、野球での例を少しおさらいします。

平成の初期に活躍した岩本勉投手、甲子園で春夏連覇を達成し、
鳴り物入りで阪神タイガースへ入団した藤浪晋太郎投手、
あのイチロー選手ですらイップスを発症したようです。
イチロー選手や岩本投手は克服し、その後も活躍されました。
藤浪投手はまだ克服しきれていないようです。
経験者の私が見るに克服していません。
改めて言いますが、
イップスはノーコンでも制球難でもありません。
病気です。
心の病気です。

でも逆もあります。
イップスになる人は、
「真面目」
「自信がある」
「優しい」

この2つは当てはまるのではないでしょうか。

自分を見つめ直してください。

恥ずかしいとか、笑い事ではありません。

克服の最初のステップは、

「自分はイップスになったと理解し向き合うこと」です。
イップスになって恥ずかしいですか?
イップスになった自分をどう思いますか?
私は今では克服しましたが、
発症当時は、自分がイップスだと恥ずかしくて周りに言えず、
情けないと思っていました。
どうやったら克服できるのか、
練習?
今の時代のようにインターネットでイップスの治療とか克服方法なんて
詳しくも出ていませんでしたし、
我流で治すしかないと思っていました。
しかし、半分間違いで半分正解です。

克服することができるのはあなた自身でしかできません。
外傷的治癒であれば医者に行けば治るでしょうけど、
イップスはそうもいきませんよね。

私が間違えていたのは「イップスになった自分に向き合わなかったこと」
恥ずかしくて誰にも言えず、
コントロールに自信があった(投手をしていました)自分だからこそ
自分は情けないと思っていました。

これでは克服できません。
なんだかんだごまかしながらプレーをしていましたが、
良いプレー、良いパフォーマンスをしていたかと言えば、
いうまでもありません。

 


「そんなのわかってるよ」
「わかってどうするんだよ」
なんて意見があると思います。
では理解したことで何が変わるのか先に教えます。

イップスは治らない。

結局治らないのかよって思ったでしょう。
イップスを発症して完全に治したという方は、恐らくいないと思います。
ではどう変わるのかを教えます。

改善
です。

野球で、ピッチャーがキャッチャーに向かって100球投げたとします。
キャッチャーミットが1cm以上動かずに投げることができると思いますか?
無理だと思います。
バッティングセンターのマシンでもそれはできないですよね。
人間が心を持つ以上心境の変化で誤差は必ず生じるものなのです。
正直、これが理解できたら改善でしょう。
これができないから苦しむのです。

苦しんだら苦しんだ分だけ治りは遅くなります。
早めの改善をお勧めします。

ゴルフに例えてみます。
あんな小さい球を思った通りに扱うってすごいですよね。
もちろん練習することで上達します。
上達している途中の人がイップスになるものではありません。
ある程度の技術を兼ね備えたから発症するのです。
イップスは実際何が起きているのかというと、

マイナスとして残ったイメージが体の運動神経に反応してしまっていることが原因です。

細かく言うと、力の加減ができなくなることです。
野球でいえば、100mくらいの強肩を持っていて、
外野からイチローのレーザービームのような送球ができても、
打者が立つ打席に向かって投げることができないなんてことはあります。

ゴルフではドライバーですごく飛ばせて飛距離を出せる人でも、
アイアンでの距離感に体が理解できず、
オーバーしてしまうということもあります。

技術は上達しても、人間に完璧を求めるものではありません。
上達して確立が上がることが技術です。
イップスになったあなたは完璧を求めていませんか?
少なからず、私は完璧を求めてしまいました。
これが理解できたら十分でしょう。
自分は現役選手の時は理解できませんでした。
引退してからの草野球を始めてもまだ理解できませんでした。
気づいてから13年です。

私は小学校1年生で野球を始め、
とても厳しい監督のもとでしたがどんどん野球が好きになっていきました。
殴る蹴るは当たり前だったので、今思えばよく続けたなと笑えてきます。

4年生になるとピッチャーをやることになりました。
ボールを投げることが特に好きでした。
次第にコントロールは良くなり
コントロールには自信がありました。

中学生になると硬式野球を始め(シニア・ボーイズといった中学硬式リーグ)、
高校に入った時の対応ができればと思いました。
余談ですが、中学生男子は体が一番成長する時期で、ケガをする人がとても多かったですね。個人的にはあまりオススメしませんね。3年生になってからとか、進路が決まってからでも遅くはないと思います。

コントロールには自信がありましたが、
高校に入って球速は120km台でしたので、早いとは言えません。
1年の夏の大会が過ぎてから、プロや社会人野球で活躍するためにと、
次第に球速を求めるようになりました。
そんな中、練習試合で突然起こったのです。

変化球(カーブ)を投じた際に、引っ掛かりすぎて
キャッチャーまで18mあるのに、
半分くらいのところでバウンドしてしまったのです。
何も気にしなければよいことを、
コントロールに自信があった私には、
自分自身あの球が許せなかった。
またキャッチャーをしていた先輩がマウンドに怒鳴りに来た。
(そのあと先輩は監督に怒鳴られていましたが)
私は当時メンタルが強い方ではありませんでした。(むしろ弱かった)
これが悪夢が始まったのです。

変化球でもカーブって一番入りやすい変化球だ、とか
投げやすい変化球だ、とか言われていましたが
人によって感覚が違うのが野球の難しいところでもあり、魅力的なところ。
私は抜く変化球として覚えたのですが、
抜く変化球こそイップスには天敵かもしれません。
前章でも述べましたが、外野から思いっきり投げるのは大して問題ないんです。
ストレートを投げるのは問題ないんです。
意識して抜こうとすると体に変な力が走ってしまうんです。
私の場合、
・カーブは練習でもダメ。
・ストレートは低めに投げきれない。(特に試合)

それでも練習すれば治る。
練習が足りないからだとばかり思いました。

1、カーブの練習をする
2、球速を上げたいから練習する
3、変化球とストレートをミックスして投げる
4、どんどん悪くなる悪循環

監督には告白はしていませんが、
見かねた監督は突然サイドスローを打診してきました。
それなりに器用なところがあったので、
どんなフォームで投げてもある程度の球は投げられました。
しかし、上手から140km以上投げないとプロにはいけないと、
そればかりを考え、嘘をついて上に戻しました。

結果はどうあれ、
練習の甲斐もあって、
球速は少しずつ上がっていきました(140kmには及びませんでしたが)。
自分の場合、イップスでも投げ分けができていたので、
抜く変化球ではなく、
引っ掛ける変化球を投げました。
スライダー、シュートです。
落ちる球、抜く球は投げられません。
ストレートもインコースには投げられない。

私のイップス症状と克服にかけた悪循環を太字で説明しましたが、
私は一度野球から離れることを強くオススメします。
1ヶ月でも1年でもいいです。

なぜか、

イップスになった時、野球が楽しいと感じていますか?
ボールを投げたいと思っていますか?

イップスを発症したら全く思わないと思います。
義務や意地でやっている方はいると思いますが。

本気で野球がしたい、ボールを投げたいと思ったら
戻ってきたらいいと思います。
それ以上求めると悪循環です。
離れたからといって治るわけではありません。
ここからが本題です。

・凝り固まった野球観を振り払うこと
・体に染みついたイメージを捨てさせること

この2点です。

経歴1年でイップスになる人はいないですよね。

凝り固まった野球観というのは、
技術が上がることで起こることですから、
複数年はしていますよね。
その経歴の分だけ技術があれば、
手先で修正する技術が身につきます。
イップスになっても同じことをしようとします。

イップスは脳の問題です。

記憶喪失の例を挙げます。
記憶がなくなると、
人は記憶に沿った行動ができなくなります。
イメージがないと行動が不安定になります。
体に染みついたイメージは、
体がどんなに丈夫でも記憶がないと連動しないのです。

また、赤ちゃんがレモンを初めて舐めたときの反応を
よくユーチューブやSNS等の動画で見ます。

逆に大人が、
美味しそうな料理や梅干しを創造した時どうなるかわかりますか?
今目をつぶって10秒ほど梅干しを想像してみてください。
唾液がすごく出てきたと思います。

何気ないことですが、
記憶や連想によって行動が起こります。

身体構造や野球力学といった専門分野になりますが、
ボールを投げる瞬間に
指先とボールにに力点が生じて威力が発揮します。

イップスが起こる状況を細分化すると、
1、ボールを投げる動作
2、ボールを投げる直前に、マイナスイメージが脳にフラッシュバック
3、脳から出た拒否反応が体に伝わる。
指先の感覚に誤差が生じる。

単純ですがどこを治すかわかればいいわけですね。
動作を始めなければボールを投げられませんので、1は治しようがありません。
2です。
フラッシュバックしてきた情報を
どう処理するか。

動作の中で、
変なところで力が入る。
指先の感覚がない。
この2つが多いでしょう。

要は、今までの記憶していた力点(ボールを投げたり打ったりボールに力が伝わるところ)が
ずれているのです。

これは、前後左右といった位置の問題ではありません。
ボールを投げる際のタイミングの問題です。

人が力を出せる最大値は、意外と短いものです。
瞬間的なズレです。

フラッシュバックしてきたマイナスイメージは
脳から余分な力が伝達させているわけです。
本来そこには必要のない力です。

力といっても微妙な力なので、
端から見てわかるものではありません。

キャッチャーが座っただけで症状が起こる方もいれば、
試合の時に起こる方もいます。
アドレナリンといった気分上昇も天敵ですね。

ここを克服させることがカギです。

人によって症状は様々なので一概には言えませんが、
ピッチャーの場合の克服一覧を発表します。
・18mが投げられない → 30mから徐々に距離を縮める
・キャッチャーが座ると発症 → 18mやマウンドからキャッチャーを立たせて投げる
・キャッチャーが座っても大丈夫 → ある程度アバウトなコントロールで良い

とは言ってもキャッチボールのレベルではありませんので、
ここに来るまで大変です。
時間をかけるべきです。

要はマイナスイメージやアドレナリンがあっても、
力点がずれないようにする
のです。

これが、自分で理解しなければできない克服の肝です。
コントロールがよかった人もこの際、アバウトでいいのです。

まずはキャッチャーが座っても
投げられるようになったのであれば、
高めに全力で投げられるようになる。
インコース、アウトコースアバウトに投げてみる。
アバウトです。
人は精密機械ではありません。

ここでひとつ、誰も教えてくれない解決方法があります。

それは、楽しむことです。

これが最強で最速の解決方法です。


例えば、
一度離れる。
野球だと、イップスになるとどうしてもボールを投げたくないとか、
ボールすら見たくない現象になります。
他のスポーツでも、同じくやりたくないという気持ちになる。
→本当に好きなら、戻りたくなってきます。

あなたがその競技を始めた頃を思い出してください。

楽しかった。
鬼監督で、パワハラばかりだったが
負けたくなかった。
勝つことの楽しみを教えてもらった。
などなど

野球で例えますが、
私は野球を始めた頃、
楽しかった思いしかありません。

高校入学を機にトップを目指し始めたあの頃、
楽しい野球から
「やらなければならない」
に変わってしまったのです。

勉強も同じです。
そもそも自分で調べて知識を増やして
東大に現役で合格する人もいます。
もちろん半数以上は1日10時間以上も勉強して
という方もいます。
しかし、圧倒的に違うのは考え方です。
東大を目指す義務ではなく、
勉強が好き、知識を増やすのが好き。
調べずにはいられない考え方です。
後者の目標を持つことも重要です。
しかし、目標を掲げて遂行しても
そこを目指すだけのポテンシャルがなければできません。

1%の才能と99%の努力
という言葉を知っていますか?
この言葉を聞いて、多くの人は誤解します。

「いやいや、才能が99%だろ」とか
「結果を出したからそんなこと言えるんだ」と
数字に関係ないことまで偏見を持ちます。

私はこの言葉をこのように解釈しています。
確かに技術だけではなし得ないこともありますが、
「99%の努力ができる人が世の中の1%」だと認識しています。
ちょっと上手い人ほど自惚れています。
その間近にいて、超えたい、抜きたいと努力した人が
本当の意味でのプロフェッショナルだと思います。

話が逸れたように思いますが、
考え方や捉え方で見方が変わるということ。

160kmの球を投げたら打たれませんか?
160kmの球は打てませんか?
確率は低いかもしれませんが、0%はあり得ません。

ピッチャーは打たれるもの。
構えたところに行った球でも打たれることはある。
逆に甘い球でも抑えることもある。
自分が打者でも、厳しいコースや難しい球をヒットにした。
真ん中を打ち損じた。

初心を思い出して欲しいのです。

純粋にボールを追いかけていたあの頃を。

私は、仕事の関係もありましたが
野球から7年離れました。
仕事が落ち着き、
高校野球や草野球を見る機会がありました。

無性にやりたくなってきました。
少し練習して、マウンドに上がりましたが、
イップスは治っていません。
そこで、マウンドでみんなと会話すること。
楽しくやっていることもありますが、
1球1球に笑いが起きたり、
声援があったり、
楽しく投げることを思い出したんです。
最終着地点はここだと思います。
今でもデッドボールはあります。
投げているときにイップス発動した球は今でもあります。
ですが、価値観が明らかに違います。
直すことができるのは私ではなく
あなた自身です。

この記事を見て、
イップスの克服に役立てていただけたら幸いです。
イップスになったけど、克服した経緯を教えてくれる方は
いないと思います。
何度見直しても
何度失敗してもいいです。
スポーツを楽しんでください。

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